植物の病気 花木編 ~もち病~

もち病とは?

5月から夏にかけて発生する病気です。

葉がまるで「餅を焼いたように膨れ上がる」ような状態になることが名前の由来とされています。

初期症状として、新芽や若い葉の一部で小さなふくらみ(淡緑色や黄緑色)が出来ます。症状が進行すると、芽や葉が何倍にも肥大します。症状が悪化すると黒褐色になり、腐敗していきます。

病気が発生しやすい植物として、「アセビ」・「サザンカ」・「サツキ」・「ツツジ」・「ツバキ」などがあります。

もち病に感染したツバキ罹病葉

発生要因

担子菌に属する「Exobasidium菌」によって引き起こされます。

降雨が続き、日照が少ない時期に発生しやすくなります。

古い葉や枝には感染せず、上文でも述べたように新芽や若い葉に感染します。

病原菌は植物組織に侵入後、養分を吸収すると共に植物ホルモンを作り出し、これによって植物の細胞が刺激され、異常肥大を引き起こします。

 

防除方法

防除方法としては、➀病気になっている葉を摘み取る ②薬剤を散布する の方法が考えられます。

葉を摘み取る際は、葉が白く覆われる状態(病原菌が胞子を形成する状態)になる前に行いましょう。

薬剤を散布する場合、もち病に有効な薬剤を適切な方法で散布するように心がけましょう。